日曜日、私の気持ちと同調するかのような重い雲。モヤモヤはまだ未解決だった。

「瑠璃、この前あいつの店に行ってきたぞ」

キッチンでおじいちゃんが朝ごはんを食べていた。

「この前のあいつ?」
「ほれ、バイク屋でバイトしてるってやつだ」
「あー響ね」
「それそれ」
「何しに行ったの?」
「ただの散歩だよ。俺の愛車で。店長してる友達の息子にも会えたしな」

ふーん、バイク屋ね・・・

「おじいちゃん!その場所教えてくれない?」

とりあえず響に会えば、もしくは見れば何かスッキリするかもしれないと思った。

店が見える近くまで行く。商店街近くの自転車兼バイクショップ。大きくはないが地元に馴染んでいる感じだった。

今日響がいるかはわからなかったが外から様子を見ていると、途切れることなく客が入っては出てを繰り返していた。

店先まで行くと店長らしき人が私に気づいた。

「いらっしゃい!どうしたのバイク、故障?あれ?これマグナ50のフルカスタム?あ、もしかしておねーちゃん"マグナ50の女"?」

"マグナ50の女"?なんじゃそりゃ?

「響!響!」

よかった、今日いるんだ。