「明日も来れる?」
一条が私に聞く。
本当にいいのだろうか?私が加わっても。
「あの、一度みんなで話し合ってみて。私がいるところで反対意見とか言えないかもしれないし。私も帰ってよく考えてみる。イッカにも、兄にも聞かないといけないと思う」
そう、バンドの掛け持ちなんかしていいものかどうか。
「そうだな、わかった。また連絡するよ」
帰り道紗良と話す。
「どうするの?掛け持ちするの?」
「どうしよう。そんなんのしていいのかな?」
「でも瑠璃はやってみたいんでしょ?」
「・・・うん、やってみたい。最近歌うのが好きなの」
家に帰ってもイッカはまだ帰っていなかった。くたくたに疲れていたがAquaに行った。すると珍しくイッカと怜くんがカウンターで飲んでいた。
「2人揃って珍しいね」
「おう、俺たちが聴きたかったバンドが今日演るらしくって。ウィルも聴いておけば?キーボードが癖あるんだけど上手いよ」
と怜くん。