矢のように時は過ぎ、この制服を着るのも最後の年になった。

リサとは、去年の夏休み、これぞ清らかな恋といっていいような関係が始まり、今に至る。

当然、進路について語り合ったりもしてきた。

リサは私と違い、親御さんとは良好な関係らしいが、やはり過去のトラウマから、北海道には戻りたくないという。

私も、なるべく千葉の実家からは遠く離れたい。

そんな思いがお互いにあるので、卒業後は福岡あたりにでも引っ越し、一緒に暮らそうと話している。