「リサこそ、どうするの?北海道の夏は良さそうだけど」

「北海道自体はいいんだけどね。昔の知人とは会いたくないから、夏休みも叔母さんの家に置いてもらうつもり」

「あ、ごめん!無神経なこと言って…」

「ううん。そうだ!よかったらうちに遊びに来ない?勿論、函館じゃなくて、叔母さんの家のほうに」

そう言われ、またしても心の中では狂喜乱舞しつつも、ユキオのことも気になるので、

「ありがとう。その前にちょっと、相部屋の子が夏休みどうするか、一応聞いてみるよ」


部屋に戻り、ユキオに夏休みはどうするか尋ねてみた。

「僕も寮に残るつもりだけど、お邪魔だったかな?」

「そんなわけないでしょ。実はね…リサのお宅に招待されて…」

「よかったじゃない。行っておいでよ」

あまりにもアッサリと言われた。

ユキオは、少し可笑しそうに笑う。