完全にリーチがかかっている、もはや次に呼ばれたらビンゴが出そうなので私は心の内では溜息を吐いた。やれやれ、商売繁盛も楽じゃない。
「あ、こんなの誰だか分かっちゃうよね?!」
「まあ見当はつくけど、答えは言わなくていいよ」
片手で制すると彼女は今さら照れくさくなった様子で、なぜだか私に確認をとってきた。
「告白していいと思う?」
リカちゃんの好きな人はオージくんだと思われる。そんなオージくんには好きな人がいると思われる。だから砕ける可能性だって高いけど、その相手がリカちゃんである可能性も確かに存在する。彼女、かわいいし。
「うまくいくかどうかの責任は負えないけど、伝えるのは自由だからね」
「春呼ちゃん、応援してくれる?」
「うん」
ここで応援しないわけにはいかないので、貰ったサイダー一本分は応援しようと頷いた。なんたって私は春を呼ぶ恋愛神だ。うだうだといつまで経っても告白しないオージくんのハートの矢印がリカちゃんの方角を向いているのだって、有り得ない話でもない。
ただ、それについて私がどう考えるのか、私自身でさえも正確に思考の形を掴むことはできなかった。



