春もすっかり終わり、夏が訪れる7月となった。


「あ゙ー、もう7月かぁー…」
 私は意味無しに言う。

「早いよねー。ホント、あっという間」
 雅が頬杖をして言葉を返した。


 暑そうにぼーっとしている私と雅に、「ねぇ、夏休み入ったら、みんなで遊ばない?」と、話題を振ったのは、優子だ。


「いいねぇ、それ」雅が頬杖を止めて、身を乗り出した。

「でしょー! 真矢はー?」

「そりゃあ、行きたいよー! …でも部活みっちりあるし」
 私はがっくりと首を下げた。


「そっかぁ。まぁ、しょうがないって。空いてる時にメールでもしてよ」

「ん。わかった」


 夏休みかぁ。郁とも遊びたいな…。
 なんてことを考えながら、私は再びぼーっとしていた。