「ビビったのはこっちよ!も~!いつもの時間に来ないから探しに来たら、こんなとこで寝てるんだから!」

「……あれ?」


 私寝てたの?



『ごめんね、波木さん』



 じゃあさっきのは……夢?




「……嘘やーん」


 罪悪感にまみれた私は両手で顔をおさえながら崩れ落ちるようにベンチに横たわった。


 私、クラスメイトを…しかもあの真面目グループの鳩井相手に、あんな夢を…!?


「んまぁー!まだ寝るつもり!?もう行くわよ!!」


 だーさんに叩き起こされてしぶしぶ立ち上がりながら、リアルすぎた唇の感触を思い出してしまって、顔をブンブン左右に振って追い払った。

 ダメっしょ、絶対ダメ。

 忘れろ、忘れろ〜〜〜!!