それから鳩井は私がいるベッドに背中を預けて座り、そこにあった雑誌を手にとり読み始める。
「……寝ないの?」
「うん」
そばにいてくれるんだ。
それでも鳩井は、あくまで私に触れないスタイルを貫くみたいだ。
鳩井のうなじに色んな意味で胸がきゅう、と苦しくなった時、再び雷が近くで落ちて、物凄い地響きがした。
「キャアーーー!!」
咄嗟に鳩井にしがみついてしまう。
「……」
「……」
「……」
「……ふふ」
笑い出した私に、鳩井が顔を横に向ける。
「……笑ってる」
もう、逆に笑えてきた。
「ふふ、あはは!怖いのに、我ながらベタ過ぎて笑っちゃう!ふふっ」
これが少女漫画だったら読者全員はいはいこの展開ねってなるやつ。
「……ふ。確かに」
私につられて笑ってくれた鳩井に、ちょっと安心する。
手を振り払われないのをいいことに鳩井の首にしがみついたままいる私を、鳩井は気にするそぶりもなく、雑誌をペラッとめくった。
この感じだと、雷がおさまったらすぐに隣の部屋に戻っちゃいそうだ。
……離れたくないなぁ。
ずっとこのままくっついてたい。
そう思ってるのは私だけなのかな。
雷の音が少し遠くなったけど、私はぎゅっと腕の力を強くした。



