真面目な鳩井の、キスが甘い。

「……今日、このベッド使って」

「へ」


 鳩井がたったいま綺麗にしていたベッドを、指さして言った。

 
「俺は隣の父さんたちの部屋で寝るから。じゃあ、おやすみ」

「えっ!?」

「ん?」

「おやすみ……?」

「うん」


 私は壁掛け時計を見上げる。


「10時、ですよ」

「うん」

「寝るの?」

「うん」

「……」


 小学生かて!!


「……はやいね?」

「そう?」


 いや小学生でももう少し起きてるわ!!


「……あ、喉乾いたら冷蔵庫のもの自由に飲んでいいから。トイレの場所もわかるよね」

「ん、あ、はい」

「うん」

「……」

「じゃあ、おやすみ」

「……おやすみ」



 ……パタン。



 そして私は、鳩井の部屋に一人ぼっちになった。