真面目な鳩井の、キスが甘い。

 鳩井はつっかけサンダルに足をのせて、ガチャンッ、とカギを閉める。




 『鍵のかかる密室で二人きりになったら100パー食われると思え』




 必然的に思い出される、美愛のメッセージ。



 ……いやいや、ないでしょ。

 うん、ないよ今日はさすがに。鳩井病み上がりだし。あはは。


 
「波木さん」

「ひゃいっ!!」


 変な声をあげた私に鳩井が不思議そうな顔をして、私はそれをヘラヘラしてごまかす。


「あっ、ごめん!ん゛んっ。なになに?」

「わざわざ来させちゃってごめん。仕事大丈夫?」

「あっ、うん!今日は夜遅くに一本ロケがあるだけで、それまでなにもないから!鳩井こそ体調は!?」

「もうなんともない。たくさん寝たからむしろいつもより元気」

「そっかそっか!よかったぁ~!」




 そっか、鳩井元気なのかぁ〜……




 『鍵のかかる密室で二人きりになったら100パー食わ


「ないない!ないないないない!!」

「…?」


 ブンブンと顔を横に振って美愛を消し去る私を、鳩井は無垢な目で見ている。