真面目な鳩井の、キスが甘い。

「それじゃ始めまーす!モデルさんこちらにお願いしまーす!」


 スタッフさんに促された場所を見ると、横並びに机といすがいくつか並んでいる。なんかクイズ番組みたい。


「今日はカップル特集ということで、それぞれのカップルのことがわかりそうな簡単なゲームをやって、その様子を撮影しようと思いまーす!読者のみんなが真似したくなるような楽しい感じでお願いしますっ!それでは名札が置いてあるところに座ってくださーい!」


 言われた通り、カズネ・ヒナと書かれたプレートの席に座る。

 机といすがまんま学校のそれで、なんだか楽しくなってくる。


「なんだなんだー!?もう楽しー!」

「はーい、今説明するからヒナちゃん落ち着いてね~」


 さっそくいじられてドッと笑いが起きる。


「今から皆さんにクイズを出題します!お互いのことどれだけわかってるでしょうかっていうクイズだよ~!引き出しに入ってるホワイトボードに答えを書いてください!彼氏彼女の答えは見ないように、見せないようにね」


 なるほどなるほど、鳩井のことを答えればいいんだね?それなら自信ある!

 私は言われた通り引き出しからホワイトボードを取り出して、やる気満々でペンのキャップを外した。


「それでは一問目!彼氏さんの好きな食べ物は!?」


 なんて定番な問題!

 さっそく私はホワイトボードにペンを走らせ



 ……られない。