「体調悪い時は無理しなくていいから。
って言っても、初のことだから無理するんだろうけど、せめて俺を頼って。」
私は小さく頷いて返事をする
「ちょっと待ってて、薬とか持ってくるから」
そう言って紺くんが部屋から出て行こうとする
ギュッ
と、不意に“紺くんがいなくなる”という恐怖に駆られて、立ち上がろうとした紺くんの服の袖を掴む
「初…?」
不思議そうな顔をしながらも紺くんは立ち上がるのをやめる
結婚の約束もして、紺くんがいなくなることなんてないと分かっているのに、急に涙が溢れてくる
「……初、起き上がれる?」
泣きながら頷いて起き上がる
ギュッ
私が起き上がると紺くんが優しく抱きしめてくれる
「警報があるから、長い時間は出来ないけど。」
それだけ言って紺くんは背中をさすってくれた
数秒経つと紺くんは私を布団に寝かして、背中をさすってくれた
