「話は終わった?(笑)」


「あっ、ごめん野村くん」

「クスッ、構わないよ、大冴が女子と話してるなんて貴重な場面を見させてもらったし」


ニコニコと笑顔で大冴を見る。



「……うっせ」
大冴は顔を反らせてボソッと呟いた。


「委員の事は先生に相談してみる?紙は預かるね」


「ありがとう、野村くん」

菜摘は紙を渡した。


「借りるね、野村くん」

と言って席に戻って行った。


「めーずらし!」

「何が」

「自分の本を貸すなんてさ」


「あれは……凄い残念そうな顔をしてたからつい……」


「つい、ね〜……まあいいけどね、クラスメイトは仲良くしなきゃだし?……ちょっと顔赤いよ(笑)」


瞬弥はからかいながら前を向いた。




大冴は自分の顔を触っていた。

少し熱い……


これは女子と話すのが久しぶりだからだ。

昔から瞬弥の事を聞いてきた女子はたくさんいたしその時は普通に話してたじゃないか



始業のチャイムが鳴って大冴は本を閉じた。



こういう系の本が好きなんだな……和田は