「はーい」


ドアから菜摘が顔を出した。


「入ってもいい?」


「いいけど、飲み物持ってきてよ」


「わかった」

ドアが閉まる。


「俺さ隠す気ないから菜摘ちゃんの前でもダラダラでいい?」


「いいよ~引っ付いてると気持ちいいよね〜」


菜穂と同じこと思ってた。


「だな〜」



再び菜摘が現れた。


「お帰り菜摘ちゃん」


「ただいま……もしかして素の瞬弥くん?」



「今は甘えモードなの、瞬くんは」



「まあ、いいけどさ、話聞いてよ」



噂の事を瞬弥に話した。



「知らなかった……
バスケの連中はあの送って行った日の次の日かな、聞かれて家まで送ったよって言っただけだしな

付き合ってるのかなんては聞かれてない」




「私も誰からも直接聞かれてないのよ

菜穂とのデートも瞬弥くんを知ってる人に見られてSNSに広まってるのね、でも双子がいるってなると菜穂の学校とかバレそうだから相談しようと思って」



「瞬くんのファンてたくさんいるのね」


かっこいいから仕方ないねと菜穂は言ってる。



「勝手にファンや推しを言われても俺は知らないからどうしようもないしな、芸能人ならわかるけど」



「ただの高校生だしね、でも今はインフルエンサーで顔出しも普通にしちゃってる人は多いのは確かね」


菜穂も一応意見を言ってみる。


「どうしようか……」

菜摘は瞬弥くんに聞く。