「当然、私もそうだった訳で何でも菜摘が出来るし、さっさとやっちゃうし、その度に褒められて
私はドジだしノロマだし全部やる事が遅くて……
菜摘を上回るものが勉強だったのね、だから中学受験して今の中高一貫の高校へ行ったのよ」
「いや、2人って仲がいいからどうしてかなって少し思っただけ」
料理が運ばれてきて2人は食べ始めた。
「後からさ、菜摘に同じ学校に行きたかったって言われたけど(笑)その頃は自分が嫌いだったから、たまにさっきみたいにちょっと自分を下げちゃう言葉が出ちゃうけどそこまで深刻じゃないから安心してね」
そう……たまーに出ちゃう
それをつい瞬くんに言っちゃった。
今日は大事な日なのに言わなきゃよかった。
「俺も逃げた口なんだよな、菜穂と似てるかも」
「えっ、そうなの?全然見えない」
「俺も菜穂と同じ時期かな……バスケに逃げた」
「2年でレギュラー取ってるのに?」
ずっと空手をやっていたと話してくれた。
「大冴の空手はそんなレベルじゃないんだよ
まあ、また話すよ」
トイレに行ってくると瞬弥は席を立った。



