菜穂と瞬弥は最後の店に来ていた。



「菜穂は門限はないの?」


「ないかな、うちの両親は病院関係で2人とも別病院で夜勤とかもあるから時間もバラバラ、夜の時間にそもそも親がいないから門限はない」



「忙しいんだな」


「うん、だから家族でグループLINEしてるかな(笑)家事は大体菜摘がしてる

私はお菓子専門に作ってる」


瞬弥が注文を頼んでくれて飲み物だけ先に飲んでいる。


「よく不良にならなかったな、夜遊んだりとかはなかった?」



「双子って同じ時にお金がかかるじゃない?」

ゴホッ

菜穂の飲んでいた炭酸が喉を刺激する。

瞬弥は紙ナプキンを渡してくれた。

優しい……ありがとと言った。



「親はその為に働いてくれてる訳だからそこら辺は2人で理解してるかな」


「1つ聞いていい?」


「うん、何でも聞いて」


「今の高校を選んだのは何故?」


菜穂はしばらく黙っていた


あっ、話したくないならと瞬くんが言ってくれたけど首を横に振る



「……自分に自信がないからかな」


「自信がない?いい高校なのに?」


「瞬くんはその大冴さん?と比べられてきたからわかるってさっきも言ってくれたじゃない」



「まあ、確かに」