「あら、デートなのね、瞬弥ったら」


「え?」


後部座席から身を乗り出し母親の視線を追う

和田だ……



やっぱり2人は付き合ってるのか



すぐまた後部座席にもたれた。



「何で言わねぇんだよ、俺をからかってんのか……瞬弥」



母親にも聞こえない独り言を言った。



和田と話して赤くなっているのをからかったり、自分のもんだからの余裕だったのか?


何で俺はイライラしてんだ……





「お待たせ」


「ううん、今来たとこだよ、用事終わった?」


可愛いなぁ……
「うん」


「どこ行く?」


「実は2店舗くらい行きたいカフェがあってさ」


菜穂はキョトンとしている。

「え?瞬くん、食事とデザートは別腹だよね」



「もちろん」

「私3店舗くらい行くのかと思った」


2人は顔を見合わせた。

「ぷっ、アハハッやっぱり俺より上手だった、よし!3店舗行こう、遅くなっても大丈夫?」



「大丈夫!レッツゴー」と片手をあげる