「高齢出産になるけど、今のところ順調よ」
立ち上がるとすでに大きなお腹をしていた。
この間春に会った時は全く気づかなかった。
ずっと離れた生活をしていたのに?
「義姉さん予定日は?」
瞬弥の父親が尋ねる
「9月の終わりよ」
「昔から子供は3人欲しいって言ってたもんね」
おばさんも嬉しそうにしてる
「うん、大冴が産まれてから中々3人目ができなかったけどね」
「40までは頑張ってみるかって事で」
父さんのこんなデレデレした顔なんて見たことない……
いつも厳しくて威厳があって……
大冴は夕食を何を食べたのかわからないほど
呆然としていた。
宿題があるからと早々と母屋から自分の部屋に戻った。
暫くすると真広が部屋に入ってきた。
「やっぱり宿題なんかしてなかったじゃない」
「何か……あの場にいたくなかった」
「まあ、私が子供ができたならわかるけどね」
「うん……素直に喜べなかった、俺達はばあちゃんに預けっぱなしで、向こうに行ってたのに」
「大冴もそう思ったんだ」
「うん、真広も?」
「……昔は思ったよ、私達の事可愛くないのかなって」
大冴は真広の肩にもたれた



