「俺……部屋にいるから」
小走りで家に帰ってしまった。
「怒らせちゃった?」
「いや、いつもあんな感じ
女の話が出ると逃げる、中学の時とかもそうだった、苦手なんだよ、この手の話が」
「男が好きとかではないんだよね」
「それはないと思うけど、ただ自分が強いじゃん?だから弱みを見せることが駄目みたいに思ってんだよ」
「強いのは空手の試合の時だけでいいのにね」
瞬弥は指をパチンと鳴らした。
「そう!それ」
「オンとオフがあれば大冴くんも楽なのにね」
「俺はね菜摘ちゃんがそうだと思ってるんだよね、大冴が部活休んでまで送ったりね、基本優しい男だからモテる
大冴にとっては当たり前でも...だってさ、長縄の練習終わってから心配で保健室に行く?
俺でも菜摘ちゃんなら大丈夫と思って部活に行ったよ」
「瞬くん……アウト(笑)」
「それが菜穂なら行くよ、もちろん」
「じゃあ、大冴くんは菜摘のこと……」
「うん、好きとは自覚してないけど心配はしてるんだよ、でも大冴の場合は男子とも距離おくから、ちょっとめんどい」
「そうなの?」
「腹から笑う大冴を見なくなったんだよな、本ばっかり読んでる」
「1番近い瞬くんがわからないんだもんね」
「それだよ……」



