「えーっと………図書委員の昼当番かな、交代の時間になったから俺が弁当を食べ始めたら味見って言われた……弁当を自分で作ってるって言ってた」
「菜穂のも?」
「うちは学食があるからお弁当いらないの」
「学食も憧れて、高校選ぶ時に迷ったな」
「真広さんは高校は瞬くんらと同じとこですか?」
「そうね、近かったから」
菜摘がご飯を運んできた。
おじいさんから渡し、大盛りのご飯を大冴に渡す。
「ありがとう」
「凄い量だね」
「これが大冴は普通だよ、大食い」
「身体作らなきゃだし……瞬弥もっと肉焼いて」
菜摘はまた母屋の台所にいた。
「毎日、2つのお弁当を味変えてなんて大変じゃないですか?」
「いつも、やってたらそうでもないよ、仕事行ってる娘に比べたら」
「例えば卵焼きは野村家本家としたら何味なんですか?」
「薄口しょう油だね、瞬弥に入れる甘い卵焼きは瞬弥の母親の実家の味かねぇ
瞬弥の母親は基本料理はするから家で食べることが多いんだよ、私はお弁当だけ
大冴のほうは父親も全国飛び回っていて、帰る日もバラバラで家も空けがちで母親は向こうの母親が体を壊してね、向こうに泊まったりしてるから大冴と真広はここで食べることが多いんだよ」
大冴くん家の事情を聞いてしまった。



