「来週の金曜日は体育祭だからなぁ〜」
朝のホームルームでだるそうに話していた担任の言葉が耳に入ってきた
体育祭か…
いつも長袖を着ている子の認識があるクラス以外と協力しなくてはならない体育祭は『なんで?』という視線を多く感じるイベントのひとつである
どこをとっても憂鬱でしかない
「波瑠!体育祭だよ!」
体育祭についての話を聞きたくなくて外の景色に向けていた意識は、ほののテンションの高い呼びかけによって引き戻された
「そうだね。体育祭そんなに楽しみ?笑」
「そりゃそうでしょ!思う存分体を動かせるイベントじゃん!」
体育会系のほのは体育祭の予定を聞かされただけで嬉しそうだった
「楽しみなのはいいけど、次移動だよ。」
「やばっ!早く行こ!」

