〜数学の自習中〜


「次、体育だよね?」


「うん。ほのの好きなバレーじゃん。よかったね。」


「体育は気楽にできるから好き〜。あと、波瑠といられるしね!」


「なにそれ笑」


「ねえねえ。波瑠ちゃんってさずっと長袖にタイツだよね?暑くないの?」


ズキッ……


「うん。そうでもないかな。夏の教室ってクーラー効きすぎてる時が多いから笑」


「確かに!男子が調子乗ってクーラー効かせすぎるからさぁ…」


クラスの女の子に何気なく聞かれた事に平然と嘘を吐く
相手に悪気がないことはわかってるけど、嘘をつく自分にも気軽に聞いてくる相手にも腹が立つ


「…る!…波瑠!聞いてる?」


「…あぁ、ごめん。なに?」


「もう!昼休憩の時、頼くん見に行こうねって言ったの!」


「そうなんだ。いいよ。」


ほのの言う頼くんとは如月頼(きさらぎより)という男子のことで、昼休憩の時に体育館でよくバスケをしている
ほのが言うには、勉強も運動もできる漫画のようなイケメン男子……らしい…