これは私の壁なの…!

「話せば長くなるから」と近くの公園のベンチで二人並んで座った


それから頼くんに
だんだんとひどくなっていったこと
どんな症状が出たか
軽蔑されたくなくて本当のことを言えなくなっていったこと
炎症は治っても肌が綺麗じゃないこと



私の考えていたことまで全てを打ち明けた


「そっか…。それは辛かったね。」


頼くんのその言葉は、心の底からそう思ってくれているようでなんとも言えない気持ちになった


「事情を知らないから聞いてくるのは当たり前なんだけど、私にはそれが辛くて。嘘をつくこともしんどくなって…。だから秋斗くんに聞かれた時、何も言わずに逃げ出しちゃったの。ごめんね。」


「人は自分に症状はないと相手にもないって思いがちだからね。あれは秋斗も悪かったよ。波瑠ちゃんだけのせいじゃない。」


「ありがとう。私、頼くんに話してみて気持ちが軽くなったよ。」


「ううん。こちらこそ、話しずらいこと話してくれてありがとう。」


やっぱり私の勘は当たっていた


頼くんは馬鹿にすることも軽蔑することもせずに真剣に話を聞いてくれた



それから私たちは公園を出て帰路についた