誰かに心を開いてもらっただけでこんなに嬉しいのは初めてだった。
完全に俺のことを信用してくれたわけではないのかもしれないが、何より彼女の口からその言葉が聞けたことが嬉しかった。
その時やっと自分が彼女に思ったよりも肩入れしまっているに気づく。
彼女には申し訳ないけど、弱ってる姿は素直にかわいいと思ってしまった。
…こんなことは申し訳なさすぎて口が裂けても言えないけど。
相手は患者。しかも今は仮にも同居中。
また彼女に医者の変なトラウマを植え付けたくもないし、この気持ちは一旦なかったことにしよう。
今は彼女に笑顔が戻ることの方が大切だ。
そんなことを考えて終わったある日のお昼休憩。