無口な担当医は、彼女だけを離さない。



***

「…い、…きろ」



その日私は何の騒がしい音で目が覚めた。


誰かの話し声のような…とにかくうるさいので重たい瞼を開ける。



「…やっと起きたか酔っ払い」

「…夢?」

「馬鹿なこと言ってないでさっさと目覚ませ」



目の前にいるのは…柊さん。紛れもなく柊さんだ。


でもこんな時に柊さんが私の目の前にいるわけない。


夢でも柊さんが出てくるとかちょっと怖いんですけど。


とか呑気に考えていると、突然右頬に強烈な痛みが。



「っいった!!え⁈」

「ここまでしないと起きねえのかよ」

「は…?」



今、私夢の中の柊さんにつねられた?


いや、これは夢じゃない。…現実だ。