無口な担当医は、彼女だけを離さない。



「どうですか、調子は」



あ、そっか。今日は看護師さんもいるから敬語なのね。


敬語で話されると柊さんと話してる感じがしなくてなんか変。



「大丈夫、です」

「そうですか。じゃ診察していきます。服の上からでいいので胸の音聞かせてもらいますね」



淡々と診察を進めていく柊さん。


ほんとに、私達って医者と患者の関係でしかないんだな~…。


って何当たり前のこと考えてるんだろ私。やっぱテスト頑張りすぎて疲れてるのかな。



「ちょっと喘息でてますけど薬飲めば問題ないですね。ではお大事に」

「ありがとうございました」



診察が終わった。思ったより早く終わってしまって残念、とか思っている自分が意味分からなかった。


今までの私なら絶対にそんなこと思わなかったはずなのに。


看護師さんも診察室から出て行って、私も帰ろうとした時。柊さんに手を掴まれた。