「じゃあ…俺戻るけど、大丈夫?」
「うん。お仕事頑張って」
そう言って世那くんを見送った数十分後、料金を払って私は無事退院。
待ち時間に日和から大量の心配lineが入っていることに気が付き病院にいることを伝えると迎えにきてくれた。
私は忌引で休むことができたけど、日和は次の授業があったのにも関わらずすっぽかして来てくれたそう。
会った瞬間に痛いくらいの力で抱きしめてくれて、少し気持ちが楽になった。
「ほんと…栞麗は自分の限界がいつまで経っても分かんないんだから!でも今回は許す。…よく頑張ったよ」
「ふふ…日和、みんな見てるから離してよ」
「私は全然見られたって構わないもんね。ついこの間まで栞麗と付き合おうとしてたくらいだし」
「はいはいありがとう」
私はわざと冷たい口調で返す。そうでもしないと今にも泣きそうなのを隠せなくなるから。
「この後うち来るよね?授業すっぽかしてきたんだからちょっとは話聞いてよっ」
「…聞くだけだよ?」
結局最終的には私の話を聞いてもらってなぜか2人で号泣。
ごめんねと謝ると元々そのつもりだったから何の問題もないと言う日和。
日和という存在のありがたさをひしひしと感じた日だった。
6年前、お母さんが亡くなった時。私はずっと1人で泣いていた。
どこで泣いていても1人。外で泣いても家で施設で泣いても誰も私の涙に気づいてくれる人はいなかった。
でも今は、1人じゃない。世那くんや日和がいる。いざとなったら瞬太さん達も。
私を大事にしてくれている人達が困るようなことになった時、私は絶対に力になりたい。そう思った。
