無口な担当医は、彼女だけを離さない。



次に目が覚めた時、時計は深夜の2時を指していた。


私のベットに頬杖をついて世那くんは寝ている。


本当に申し訳ない。3週間ほぼ丸々ほったらかしたくせに看病まで。


つくづくだめな彼女だなぁと反省する。


ちなみに今の体調はさっきに引き続き最悪。手元に体温計があったので計ってみると少し上がっていた。


飲んだ薬、効かないな…。頭もずっと殴られているみたいに痛いし胸も苦しい。


寝がえりを打って私は世那くんに背を向けて寝る。


横になっているだけなのにドクドクと心臓がうるさくて眠れない。呼吸も苦しい。


手をぎゅっと握りしめて耐えていたけど、限界が来たのか頬に涙が伝った。


あぁ、だめだ。お父さんのことと体調不良が重なってメンタルがどん底まで落ちている。


強がって悲しくないふりをしていただけなのかもしれない。一時的なものだって分かっていてもやっぱり辛いな。


こうやって布団の中で泣いていると施設に入ったばかりの頃や上京したての頃を思い出す。


あの頃も相当ボロボロだったなぁと思う。その時と比べたらなんてことない。


大丈夫、大丈夫、大丈夫…。



「どした。…目、覚めちゃった?」



後ろから世那くんの声が聞こえて私の背中に少し冷たい手が触れる。


慌てて頬に垂れた涙を拭くけど、きっともう手遅れで。