「ほんとにむかつく…」
「それが好きなくせに。そうじゃないの栞麗ちゃん?」
世那くんにはいつも勝てない。そんなこと言われたら何も言えないもん…。
「おい世那。栞麗ちゃんのこといじめすぎ。何個下だと思ってんだよ」
「はいはいごめんって。もう1個たこ焼きあげるから許して」
結局最後はもので機嫌を取ろうとするのがお決まり。
こういうことも前の彼女さんにもやってたのかな、とか最近思ってしまう。
ほんとに馬鹿だ。過去のことをいくら気にしてもどうしようもないのは分かってるんだけどなー…。
「えっ…世那?…だよね?」
聞きなれない女の人の声がした。
なんか嫌な予感がする。振り返りたくない。だって振り返ったら。
「優愛…」
世那くんが本当にどこかに行ってしまう気がしたの。
