無口な担当医は、彼女だけを離さない。



「えっ…ここ?難しすぎだし」



独り言連発だったけどなんとか顔面完成。普段してるメイクと違いすぎて違和感しかない…。


若干不安になりながらも着々と時間は迫ってくるので急ぎ足で準備を進めること30分。



「あ、あってるよね?…やばい時間ない」



慣れないメイクなんかしたせいで時間はギリギリ。


急いで家を出て駅まで走る。遅刻しても怒られないとは思うけど世那くんに会う前に心の準備時間が欲しい。



「間に合った…」



世那くんはまだ来てなくて、私は慌てて前髪を整える。


せっかく髪の毛も巻いたのに風でもう巻いたのか寝癖なのか分からない状態。


いつも家か病院でしか会わないからか異様な緊張感。


自分の見た目が変じゃないか永遠に確認してしまう。