無口な担当医は、彼女だけを離さない。



「えっ、今日先輩の彼氏さん来るんすか⁈」

「いや、来るかもしれないだけ。最近忙しそうだし微妙なとこかな」

「でも彼氏さんの友達は来るんすよね」

「そう。…あ、疾風くん初めてか、会うの」

「初めてっすよ~え、医者なんですよね?ちょっと楽しみ」



そしてその日の20時くらい。お店も沢山人が入ってきて、それなりに忙しい。


まだ瞬太さん達は来ていない。


そんな時、お店の奥の方から大きな声がした。



「ちょっと店員ー!」



うわぁ…まだ声しか聞こえないけど明らかに面倒くさい男の人な気がする…っていうか絶対そう。



「すみません今お伺いいたします」



もうしょうがない。私が行くしかない。


疾風くんも今はキッチンにいていないし他も後輩の女の子だけ。


私はぐっと気持ちを堪えて声の方に向かった。