無口な担当医は、彼女だけを離さない。



「あれ、栞麗ちゃん?」

「侑李さん、瞬太さんも」

「今診察帰り?」

「そうです。さっき世那くんにも会って」

「えっ世那くんって…え⁈付き合ってんの⁈」

「瞬太うるさい患者さんに聞こえる」



あっ、やばい。もう世那くん呼びがくせになってる。別にバラしたくて言ったんじゃなかったんだけどな。



「ちょ、詳しく聞かせて!今日栞麗ちゃんのバイトしてるとこ行っていい⁈」

「あっ、はい私は大丈夫ですけど…」

「おけおけ!みんなも誘うからー!じゃあまた後でー!やっべぇ呼ばれたわ」



瞬太さんは上司の方に呼ばれたのか早歩きで向こうに歩いて行ったけどどうやら今日うちの居酒屋に来てくれるらしい。


世那くんも来るかな…無理かな。


そんな期待を少し持ちながら私は病院を出た。