無口な担当医は、彼女だけを離さない。



***

「あっつい…」



午後。私は病院に来ていた。


病院を楽しみに感じる日が来るなんて想像もしなかったけど、これも全部世那くんのおかげ。



「16時から予約している斎藤です」

「斎藤さんですね、保険証お持ちですか」



いつも通り受付を済ませ、待合スペースの窓際に座る。


ここに通うようになってなんとなくここの場所に座ることが好きになった。


待ち時間は資格勉強の暗記をしたり日和と連絡を取ったりと様々。



「斎藤栞麗さん、第1診察室にお越しください」



そんなことをしているとあっという間に名前を呼ばれる。



「失礼します…」

「こんにちは、最近の調子はどうですか」

「いえ、変わりないです」

「そうですか、では今日も診察始めていきますねー」