無口な担当医は、彼女だけを離さない。



あいつもお前のこと諦めるだろうし…?


1回聞き逃したけど柊さんの声が脳内再生されて戻ってきた。



「ど、どういう意味、ですか」

「どうもこうもないわ。あいつ明らかにお前に気あるじゃん」

「柊さん、彼はそういうキャラなんです。私ですら見抜けましたよ」

「いやいや。ああいうキャラに見せかけてほんとは本命がいるタイプだから。それがお前」



そんなわけない。疾風くんのこと、大学内で見かけたことあるけどもう、すごかった。


周りにたっくさん女の子連れて歩いてたし私にも一切気が付かなかったし。


そんな疾風くんが私になんて…うん、ない。



「疾風くんは同じ大学の後輩ってだけで話してるだけです」

「ふーん、疾風くんって呼んでんのな」

「さ、さっきからなんですかっ。人の人間関係探ってくるようなことして…」

「まぁ気になるよ、同居までさせてる患者だし」