「聖徳太子です!」←清少納言です

「第三問、江戸幕府を開いた人は?」

「織田信長です!」←徳川家康です

「第四問、邪馬台国の女王は誰?」

「紫式部です!」←卑弥呼です

人物と時代がごちゃごちゃになっている。これは一筋縄ではいかないな、と桜士は覚悟を決めた。

「四月一日先生、まずは平安時代や江戸時代などこの時代はどんな時代かを教えていきますね」

桜士がそう言うと、「あっ、江戸時代はどんな時代かはぼんやりとなら……」と一花が手を挙げたので、説明をさせてみることにした。

「江戸時代は色んな病気が流行りました。天然痘や麻疹、インフルエンザが流行を繰り返し、寄生虫による病気も多かったと言います。幕末からはコレラが大流行し、多くの死者を出しました。また、梅毒による死亡も多かったようです。そして、杉田玄白らによって解体新書が翻訳された時代です」

「……医学に関することだけはしっかり記憶されてるんですね」

何の病気が流行したかなどは、普通の学校ではまず教えられない。長期戦になるな、と桜士は苦笑した。