星みたいな恋をしよう

絆の胸の奥と喉が熱くなっていく。絆はオスカルに近付き、「教えてください!!」と彼の肩に触れていた。オスカルは絆をジッと見つめた後、口を開く。

「二十年以上、イギリスやアメリカで未解決となっている殺人事件が何十件もある。その事件の内容が小宮山光里さんの事件と類似しているんだ」

オスカルはまた資料を取り出し、テーブルの上に広がる。絆はその資料を一つずつ手に取り、読んでいった。

強盗が入ったかのように荒らされた現場、床に海のように広がった血、何度も刺された遺体、そしてーーー。

「お金じゃなく、その人の大切にしていた物が盗まれてる。光里さんもそうだっただろ?」

オスカルの言葉に、絆は事件のことを頭に浮かべて頷く。血塗れになった光里の薬指には、婚約者から渡された指輪がなかった。光里の葬儀が終わった後、絆は部屋中を探したのだが、光里の指輪は見つからなかった。

「やっぱり、犯人が持って行ったんですね……」