気づくと目に涙が滲んでいた。ああ、これはきっと、自分が情けないっていう苦しさと、どうすればいいか分からない悔しさから来た涙だ。
自分がどういう風に生きたいのかも、どうすればいいのかも分からない。でもとりあえずは、ふたりにちゃんと話して誤解を解きたい。言葉にしてみればたったそれだけのことだけど、今の私には難しくて、このまま逃げてしまいたいほどのことだった。
もう高校生なのに。大人に近づいているはずなのに。まだまだ子供で、こんな人から見ればちっぽけであろうことで、涙が出るほど悩んでしまう。
でも、このままじゃ駄目だって気づけただけ良かったのかもしれない。ちゃんと、私の駄目なところを言ってくれる人がいることに、感謝しなければいけないよね。その感謝も含めて、ふたりにはちゃんと、言わないと。一歩ずつでいいから、逃げずに踏み出すんだ。下を向いてばかりの私のままじゃ、この先ずっと、誰かと比べてばかりで、自分のことを好きになれないと思うから。