この恋が運命じゃなくても、きみじゃなきゃダメだった。



椎名に避けられるようになってすぐ、早百合ちゃんグループからの嫌がらせが始まった。嫌がらせといっても大したことじゃないのだけど。

昼休みに四組まで来るようになって、ご丁寧にあたしを見ながら今まで以上に椎名にべたべたするようになったり、あられもない悪口を言いふらされたり、あたしを見ながらひそひそと話していたり、すれ違いざまに「キモイ」とか「尻軽女」とか「最低」とか言われたり。

でもそのおかげで確信に変わった。本当に椎名があたしの嘘を知ってしまったのだということも、教えたのが早百合ちゃんだということも。

学年でひときわ目立つ存在の友哉と乃愛のおかげで、表立ってイジメられたりはせずに済んでいる。すれ違いざまの悪口さえ気にしなければなんとかなった。

何度も何度も、話しかけようとした。何度も何度も、連絡しようとした。

だけどあたしはやっぱりなにもできない。

友哉たち以外の友達と楽しそうに話している椎名を、早百合ちゃんと楽しそうに笑っている椎名を、胸を傷めながら見ていることしかできない。

LINEのトーク一覧を開いて、どんどん下がっていく椎名の名前を、呆然と見ていることしかできない。