この恋が運命じゃなくても、きみじゃなきゃダメだった。


「別れて一年以上経ってるのに? いろいろってなに? ていうかなんでカタついてないのにあたしと付き合ったの?」

落ち着いてると思ってたのに、話を聞いているうちに体がじわじわと熱を帯びて、頭に血が上っていくのがわかった。

心臓がドクドクと鳴って、いつの間にか握り締めていた手も震えている。

「ねえ、もしかして、お母さんと元カノにあたしと今でも付き合ってること隠してるの? ていうか、まさかあたしが浮気相手なの?」

「んなわけねえだろ!」

「そんなの信じらんないよ! 最低!」

あたしが行けない実家に元カノは当然のように上がり込んで──陸の言う通り、お母さんが勝手に上げただけならしょうがないと思う。

嫌われているあたしが悪いんだから、あたしにそれを咎める権利も勇気もない。

だけどそうじゃない。そこには陸もいた。

陸が拒否していたのなら、少しでも険悪な雰囲気だったのなら、元カノだって平然と家に来られないと思う。こんなメッセージは送れないと思う。

陸も元カノを受け入れてたんだ。毎月あの家で楽しく団らんしていたんだ。

そんなの、もうどっちが彼女かわからないじゃん。