この恋が運命じゃなくても、きみじゃなきゃダメだった。



陸のお母さんと元カノは仲が良くて、それどころか今の彼女であるあたしのことを嫌っている。

そう考えると、元カノが陸の実家に行くのは不自然じゃないのかもしれない。

元カノは今でもまだ陸のことが好きなんだ。ヨリを戻したがってるんだ。お母さんも今でもそれを望んでいるんだ。

この一通のメッセージだけで全部が明白だった。

「実家で元カノと会ってたの?」

「ちょ、待って。ほんと浮気じゃないから。……わかったよ。ちゃんと話す」

うつむいて、煙草に火をつけた。ふー、と煙を吐きながら、反対の手で困ったようにわしゃわしゃと頭を掻く。

「前に言ったけどあいつとは同棲してたし、俺が勝手に急に出てったから、まだカタついてないことあるんだよ。金のこととか……。だから月一くらいは連絡取らなきゃで……」

「それって会わなきゃダメなの? お金なら振込とかで済ませればいいじゃん」

「最初は振り込むって話したんだよ。でもあいつが……」

「会いたいって言われたの? それでずっと、あたしに内緒で会ってたの? ご飯食べに行ったり、実家に入れたり?」

月一なんて嘘だ。陸と連絡が取れない日はもっと頻繁にあった。

あたしがいるのに、あたしの連絡を無視してまで元カノと会ってたの?

「家に来いなんて俺は一回も言ってねえよ。母親が勝手に実家に上げるんだよ」

「でも結局、陸も一緒になって、わざわざ実家に帰ってまで一緒にご飯食べたりしてたんだよね? ねえ、おかしくない? そんなの、お金だけ渡して陸は帰ればいいじゃんっ」

「だから金のことだけじゃなくて、他にもいろいろあるんだよ」