この恋が運命じゃなくても、きみじゃなきゃダメだった。



逃げるためじゃなく前に進むために決めたことだってわかってよ。

あたしは今、陸のことをちゃんと好きなんだって……わかってよ。

「……代わりなんかじゃ、ないもん」

どうして宗司くんも春斗も同じようなことを言うんだろう。

代わりなんかじゃない。あたしは陸だから付き合った。他の人とは違うなにかを感じたから付き合った。誰でもよかったわけじゃない。

あたしは今、陸のことが好きだから一緒にいるのに。

「あっそ。なら好きにしろよ。とりあえずなんか頼め」

「……うん。パフェ頼んでいい?」

「好きなだけ食えっつったろ。で、どこのクソ野郎なの?」

結局気になるんじゃん。

「なんでクソ野郎って決めつけるの」

「なんの断りもなく人の妹に手え出す野郎なんかクソに決まってんだろ」

こんなの乃愛にシスコンって笑われても仕方ないと思う。

これを言われて嬉しいと思ってしまったあたしも、ブラコンだと笑われて仕方ないんだろうけど。

「春斗より年上だよ」

「バカ。年上だろうが関係ねーよ。誰の妹に手え出してんだ」

「うるさいよ元ヤン」

「バカ言え。俺は喧嘩が強いイケメンだよ」

「……バカは春斗だよ」

戦闘態勢万端に見えるのは気のせいだろうか。

陸と戦う気なのかな。お願いだからそれはやめてほしい。

「顔か」

「違うよ。あたし顔で選んだりしないから」

「背でけーの?」

「おっきいけど、春斗よりちょっと低いかな。……てか、身長で選んだわけでもないから」

どうして外見で判断したと決めつけられているのか。

ていうか、自分と比べてるのかな。……悠聖かな。

どっちにしろやめてほしい。

「いい奴なの?」