◇ ◇ ◇
あたしはいつまで経っても、悠聖のことが好きなままで。
いつまで経っても弱いままで。
連絡をしたりなんて、する勇気もなくて。
みんな、どういうきっかけで乗り越えるんだろう。どうしたらまた誰かを好きになれるんだろう。
そんなことばかり考えて──あっという間に、高校生活も終わりを迎えようとしていた。
もはや笑ってほしい。あたしは結局、二年もの間まったく前進できていなかったのだから。
けれどそんなあたしも、自分なりに、ほんの少しずつ、前に進もうとあがいていた。
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