この恋が運命じゃなくても、きみじゃなきゃダメだった。



「なに?」

「俺と付き合わない?」

弾かれたように、なんて表現じゃ表現しきれないくらい、首が吹っ飛んでいきそうな勢いで宗司くんに顔を向けた。

付き合う? 宗司くんと?

聞き間違いだろうか。そう思わずにはいられない。驚かないはずがない。

中学の頃は遊ぶ度に付き合おうだのなんだの言われていたけれど、まさかまたそんなことを言ってくるとは思わなかった。

「付き合うわけないじゃん。なに考えてるの?」

あたしが頷くとでも思ってるんだろうか。だとしたら頭がおかしいんじゃないかと思う。

「なに考えてるのって。そのまんまだよ」

そのまんまってどのまんまだろう。まったくもって理解できない。

「あたし、たった今彼氏いらないって言ったよね?」

「うん」

「ていうか宗司くん、そもそもあたしのこと好きでもなんでもないじゃん」

「そんなことないよ。俺、中学の時もチナちゃんと付き合いたいって言ってたじゃん」

「そんなの嘘でしょ? 他の女の子とも遊んでたじゃん。最後にメッセージ送った時だって、返信すらしてこなかったくせに」

「否定はしないけど、それはお互い様でしょ。チナちゃんだって俺に興味なかったくせに、誘ったらほいほいついて来たじゃん」

ほいほいついて来た、はちょっと語弊があるような気がする。ただ普通に遊んでいただけで、間違っても一線は越えていない。

「チナちゃんさ。あの時好きな男いたでしょ」

また平然と痛いところを突いてくる。ていうか、わかってたんだ。

「それとこれと、関係ある?」

「今の状況と同じじゃん。そういう時って俺けっこう最適だと思うよ? 優しいし。今度こそ付き合おうよ」