この恋が運命じゃなくても、きみじゃなきゃダメだった。




椎名に会ったことを乃愛と友哉に報告すると、ふたりは椎名に会いたいと言った。すぐに友哉が中学時代の仲間に声をかけて、久しぶりにみんなで遊ぶことになった。

集まった場所は、中学の頃によく溜まっていた公園。

「椎名ー! 久しぶりだな!」

あたしたちより少し遅れて公園に来た椎名を見つけた友哉は、一目散に駆け寄った。

椎名はみんなに会うのは気まずいと言っていたけれど、どこか照れくさそうに、けれど嬉しそうに微笑んだ。

男の子ってすごいと思う。卒業してから一年と少し、まともに話さなくなってからは三年ほど経っているというのに、まるで昨日まで遊んでいたかのように笑い合えてしまうのだから。

長年男の子が苦手だったあたしも、友哉たちを見ているうちに苦手意識はずいぶん薄れたと思う。

積もる話に花を咲かせているうちに、気づけば太陽が隠れ始めて肌寒くなっていた。カラオケに行こうと提案した友哉にみんなが頷き、よく行っていた駅前のカラオケへ向かった。

こうして大勢で遊んでカラオケにいる時、あたしは毎回ひとりで部屋を出る。

大勢で騒ぐと暑くなるし酸素も薄くなる気がする。それがどうも苦手で、いつかのように非常階段に座っていた。

「チナ」

後ろから呼ばれて振り向くと、椎名が立っていた。相変わらず気配がない。

デジャブっていうんだろうか。前にもこんなことがあったと思う。