ずっと一緒にいたいと願っていた。ずっと一緒にいられると信じていた。
もう悠聖しか考えられなかった。絶対に失いたくなかった。
いつもみたいに駄々をこねれば、もしかしたら悠聖は、また「いいよ」って言ってくれたかもしれない。
離れても頑張ろうなって、笑ってくれたかもしれない。
けれどあたしは別れを受け入れた。
それはあたしなりの最後の愛と大きな感謝。
最後まであたしのことを考えて決断してくれた悠聖への、精一杯の恩返しだった。
あたし、これからどうなるのかな。
そんなの想像できるわけがない。あたしの想像する未来には必ず悠聖がいたのだから。悠聖を失って、未来なんて想像できるはずがなかった。
だけどね、悠聖。あのね。
悠聖と過ごした二年間、あたしは本当に幸せだった。たくさん笑った。何度も何度も温かい涙を流した。惜しみなく愛情を注いでくれて、あたしはいつも満たされていた。
悠聖はあたしにたくさんのことを教えてくれた。たくさんの言葉をくれた。
だから――。
あたしは大丈夫だって、信じようと思ったんだ。悠聖がいつもあたしのことを信じてくれていたから、あたしも自分のことを信じてみようと思ったんだ。
しばらくは……うまく笑えないかもしれない。泣いてばかりかもしれない。それでも必ず明日はくる。あたしはこれからも歩んでいく。
いつか――世界で一番好きだと言ってくれた笑顔を取り戻せるまで。見えない未来に向かって、前に前に、進んでいく。
他の誰でもない、悠聖がそれを望んでくれているから。
バイバイ、悠聖。
大きな大きな愛を、ありがとう。