――悠聖。

悠聖と出会ってから、あたしの願いはひとつだけ。

去年も今年も願いは同じ。それはこれからもずっと変わらない。

――悠聖と、ずっと一緒にいられますように。

平凡な幸せ。これ以上はなにも望まない。悠聖が隣にいてくれたらそれだけでいい。

来年もここに来て、同じ話をして、一緒に笑い合いたい。

この小さな幸せが永遠に続いてほしい。

これから悠聖が卒業して、就職して忙しくなって、今までみたいに会えなくなっても、この気持ちは絶対に変わらない。

悠聖以上に好きになれる人も、悠聖以上にあたしを好きになってくれる人もいない。

悠聖となら、〝永遠〟を心から信じられた。

悠聖も同じ気持ちでいてくれているのだと、信じて疑わなかった。



ねえ、悠聖。

あの日――悠聖はなにを願ったの?