終着地点はあるのかな。毎日毎日、これ以上好きになれないくらい好きだと思うのに、毎日毎日それが大きくなる。
「……悠聖」
「ん?」
「温泉、連れてきてくれてありがとう」
「去年約束したからな」
「悠聖はあたしのお願いなんでも叶えてくれるね」
あたしがなにかしたいと言う度に、「いいよ」って「全部叶えてやるよ」って言ってくれる。
この二年間で悠聖が約束を破ったことなんか一度もない。どんなに小さな約束も覚えていてくれて、必ず叶えてくれる。
――必ず、叶えてくれる。
「……悠聖」
「ん?」
「去年さ、あたし函館行ったじゃん?」
「うん」
「それでね、やっぱり悠聖と一緒にあの夜景見たいの」
「……うん」
「来年のクリスマスは……函館旅行がいいなあ」
今日のイルミネーションも綺麗だけど――ううん、綺麗だからこそ。
あの日見た函館の夜景も、悠聖と一緒に見たい。
「……チィちゃん」
「ん?」
「ん?」も悠聖の口癖。話しかけた時に優しく笑って返されるそれが大好きで、いつの間にかあたしも移っていた。
「好きだよ」
悠聖に影響されたことたくさんある。
悠聖が好きな音楽はあたしも好きになった。洋画はあまり見なかったけれど、一緒に観ているうちに面白いと思うようになった。口癖だって他にもうつった。
あたしたちは、それくらいずっと一緒にいた。
「チィちゃん、好きだよ」
「あたしもだよ」
「大好き」
「うん、あたしも大好き」
「すっげー好き」
「うん?」
「めちゃくちゃ好き」
「……悠聖、どうしたの?」


