この恋が運命じゃなくても、きみじゃなきゃダメだった。



夜景の中で偶然できたものだから曖昧で、違う位置で見つけたという子や、文字じゃなく形だという子もいた。

バスガイドさんはどれが正解なのか教えてくれなかったから、もしかしたら悠聖はあたしと違うハートを見つけちゃうんじゃないかと少し不安だった。

「よかった、悠聖も同じで」

いくつかある候補から、悠聖も同じハートを見つけてくれた。そんな些細なことが嬉しい。

「俺が見つけたんだから、これが正解だよ」

「うん! あたしもそう思う」

「これは?」

ポストカードをテーブルに置いて、次はキーホルダーを顔の高さまで上げる。『C』の形をした、小さなキーホルダー。

「Cって、チィのイニシャル?」

「そう!」

バッグから家の鍵を出して見せる。『Y』の形をした、悠聖が持つそれと同じ、小さなキーホルダー。

「はは。Yは俺のイニシャル?」

「うん! あたしはこれ持つから、悠聖はそっち持ってて。鍵とかにつけてくれたらいいなーと思って……」

あたしはいいけど悠聖は男だし、高校生だし、きっとスマホとか人の目につくような物につけるのは嫌だろうなと思って。

家の鍵を人前で出すことなんて滅多にないだろうから……鍵くらいになら、つけてもらえるんじゃないかと考えていた。

「お前、ほんと可愛いなあ」

ドキドキしながら反応を伺うと、悠聖は目尻を下げて、無邪気に、嬉しそうに、あたしの頭を撫でて笑った。

「つけてくれる?」

「いいよ」

「よかった。嫌がられたらどうしようかと思った」

「嫌がるわけねーだろ」