この恋が運命じゃなくても、きみじゃなきゃダメだった。



念願の悠聖の部屋に来たのに、やることはいつもと変わらない。ソファーに座って話しながらひたすらゲーム。

やったことのないゲームでいつも通りコテンパンに負かされたり、ひとり用のゲームをする悠聖をずっと見てたり。

大好きなゲームの最新版だったから、あたしのデータも作ってくれた。そんな小さなことが嬉しい。「またおいで」って言ってくれてるみたいで。

休憩をはさみながらやってると、せっかく朝から来たというのに、楽しい時間が過ぎるのはあっという間で、外は少しずつ暗くなってきていた。

「妹さん帰ってこないね」

「いっつも夜中か朝帰りだよ。会いたい?」

「うん、会ってみたい。似てる?」

「あんま似てない。あいつうるせーよ? 寝てる時以外ずっと喋ってる」

今まで彼氏の家族に会ったことがないし、なにより〝家族の前の悠聖〟も見てみたい。

妹さんは悠聖よりひとつ年下で、高校は別のところ。名前は望悠(みゆ)というらしい。またご丁寧に紙に書いて教えてくれた。

可愛い? って訊いたら「別に」って即答された。一緒にゲームしたりもしないらしい。会ったら話す程度だって、どうでもよさそうに答えられた。

「あー、もう六時か。早いな」

疲れた、って言いながら、大きく伸びをする。

「悠聖」

「ん?」

「だいすき」

付き合ってからたった一ヶ月で、何度「好き」って言っただろう。気持ちが溢れて、自然と言葉が出てくる。何度言っても足りなくて、何度でも言いたくなる。

知ってる、と笑った悠聖の手が、あたしの頬に触れた。

「チィちゃん」

「ん?」