「るーなちゃん!」


いつもの声がして振り返る。

「おはよう、佐藤くん」

朝、学校に着くと後ろから声をかけられる。


あのデートから私たちは晴れて恋人に







なったのかな…



そういえば、好きとは言ったけどつきあうって話、しなかった。

私たちって今付き合っているのかな…

ひとり不安になっていると、私の隣を歩く佐藤くんがどうした?と顔を覗き込んでくる。


ドキッ


そんなことだけでいちいちドキドキしてしまう。


「な、なんでもない」

「そっ、か」

そう言って何も言及してこなかった。